扉を開けて、目が合った瞬間に、
ふっと表情が緩むことがあります。

体の張りが、少しほどけるのを感じます。

「ああ」と、何かが通じるような、
一瞬の感覚がよぎるのです。

そのとき、
小さく、笑い合っています。

こんな時間があります。

言葉になる前に、
何かがそこにある感じです。

自分の内側に触れようとすると、
何かが込み上げてくる感覚に気づきます。

その大きさに、たじろいで、
なかったことにしようとすることが起こったりします。

込み上がってくるものから離れるかのように、
言葉で説明しようとすることもあります。

胸の辺りに詰まったような重さに気づくときもあります。

それに触れたまま、
少し一緒にいられる時間があります。