カウンセリングの頻度はどのくらいがよいですか

「カウンセリングは、どのくらいの頻度で受けるのがよいですか?」という質問は、よくいただきます。

週1回、隔週、月1回など、いろいろな受け方がありますが、すべての方に当てはまる一つの正解があるわけではありません。

取り組みたいことや現在の状態、生活や仕事の状況、費用などによっても、適した頻度は変わります。

ただ、私のオフィスでは、特にご希望がなければ、最初の数回は週1回程度から始めることをおすすめしています。

最初は週1回をおすすめする理由

カウンセリングを始めたばかりの頃は、クライエントの方に私とのカウンセリングに慣れていただくと同時に、私もその方に慣れていく時間が必要です。

私が行っているカウンセリングでは、出来事について話すだけでなく、その場で起きている感情や身体の感覚、言葉になる前の小さな反応にも注意を向けます。

何度かお会いする中で、その方のペースや感情の動き方、どのくらい待つとよいのか、どんな関わり方なら安心してご自身の体験に触れられるのかを、私もつかんでいきます(これが実に難しいのです)。

AEDP®️では、このように相手の状態やペースに細やかに波長を合わせることを「アチューンメント(attunement)」と呼びます。

初回からすっと波長が合うこともあれば、ちょうどよい距離やペースを見つけるまでに少し時間がかかることもあります。

カウンセリングは、クライエントの方のこころの内側だけでなく、クライエントとカウンセラーの二人の間で進んでいくものでもあるからです。

クライエントの方とカウンセラーが、お互いの波長を合わせていくこと――治療同盟をつくっていくこと、と言い換えてもよいかもしれません――を考えると、私は、始めの時期にはあまり間隔を開けずにお会いする方がよいと感じています。

そのため、特にご希望がなければ、まずは「週1回」をおすすめしています。

前回の体験に、再びアクセスする

週1回程度でお会いすることには、もう一つよさがあります。

セッションの中で、それまで触れることのできなかった感情や身体の感覚に触れたり、「自分にはこんな気持ちがあったんだ」と気づいたりすることがあります。

次のセッションでは、それを頭で思い出して説明し直すというより、もう一度その感覚にアクセスして、体験として立ち上がってくることがあります。

間隔が短いと、前回のセッションの「温度」がまだ残っていて、そこに戻りやすいように感じています。何度か経験するうちに、少し間が空いても戻りやすくなる方もいます。

4〜5回くらいで、頻度をもう一度確認

4〜5回ほどお会いした頃に、

「ここまでやってみて、どんな感じですか?」

と確認することが多いです。

クライエントの方の感じていることを伺い、私からもカウンセラーとしての見立てをお伝えします。

そのまま週1回を続けることもあれば、隔週にすることもあります。「あと数回は毎週お会いして、その後また考えてみませんか?」とご提案することもあります。

頻度は最初に決めて固定するものではなく、実際に一緒にやってみながら調整していくものと考えています。

隔週で受ける場合

隔週で続ける方も多くいらっしゃいます。

カウンセリングに慣れ、少し間が空いてもそれまでの体験にアクセスしやすくなると、隔週でも流れを保ちやすくなります。

また、2週間の日常生活の中で、

「以前ならこうしていたけれど、今回は少し違った」
「人とのやりとりの中で、自分の気持ちに気づいた」
「セッションで感じたことが、後になって別のこととつながった」

ということが起きることもあります。

カウンセリングの中で起きることと、日常生活で起きることを行き来しながら進められるのが、隔週のよさの一つだと思います。

月1回で続けることも可能

月1回で続けることもできます。

現在進行中のつらさが大きいときや、あるテーマに継続して取り組みたいときには、もう少し間隔を詰めた方が進めやすいことがあります。

一方で、状態が安定した後のフォローアップや、自分の状態を定期的に確かめる「定点観測」のような使い方には、月1回が合うこともあります。もっと間隔をあける場合もあります。

また、今すぐ解決する必要はないけれど、長く気になっていて、いつか向き合いたいと思っていたテーマにゆっくり時間をかけて取り組みたい場合にも、月1回程度があっているかもしれません。

間隔を長く取る場合には、カウンセリングの進み方も、よりゆっくりになることが多いと思います。

生活の中で続けられることも大切

頻度を考えるときには、カウンセリングの進み方だけでなく、現実にそのペースで続けられるかどうかも大切です。

仕事や家族の予定、体調、費用なども無視できません。

実際に、経済的な理由から「まずは10回くらいで受けたい」と希望され、仕事の予定と調整しながら隔週を基本に進めている方もいらっしゃいます。

回数や頻度に制約があるからといって、カウンセリングを急いだり、内容を浅くしたりする必要があるとは私は考えていません。数回の中でも、大切な変化が起きることはあります。

一方、時間をかけることで、その変化が生活の中に根づいたり、さらに別のテーマに取り組めるようになったりすることもあります。

カウンセリングが生活の中心になってしまうのではなく、その方の生活を支えるものとして続けられることも大切だと思っています。

頻度は、途中で変えて大丈夫

最初に決めた頻度を、最後まで守る必要はありません。

一方で、ある程度一定した頻度で継続してお会いすること自体にも、カウンセリングの安定した「枠」をつくり、継続的に取り組みやすくする意味があります。
そのため、毎回その場で次の頻度を決めるというより、基本となるペースを決めたうえで、必要に応じて見直していくことが多いです。

実際にカウンセリングをしてみてどう感じるか。今どのようなことに取り組んでいるのか。生活の中で無理なく続けられるか。そして、カウンセラーから見てどのくらいの間隔がよさそうか。

そうしたことを一緒に確かめながら、週1回から隔週へ、必要な時期には再び間隔を短くするなど、頻度を変えていくことができます。

カウンセリングの頻度には、一つの正解があるわけではありません。

「この人と、このカウンセリングを、今の自分はどのくらいのペースで使っていくのがよいのか」

実際に何度か経験しながら、その方に合ったペースを見つけていくものだと私は考えています。

頻度について迷うことがあれば、いつでもカウンセラーにご相談ください。